木を削り出してウッドプレートを作る

木を削り出してウッドプレートを作る

スマイルすまい編集部

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物を手づくりしたり、自分で修理したりすること。それは、単なる“作業”ではありません。ゆったりした時間の流れの中で、素材と対話し、自分自身とも会話する。だから、完成したものにはぬくもりが感じられ、愛着が湧くのだと思います。住まいのそこかしこにそうしたものがあれば、きっと幸せな気分になれる。そんな、手づくりの楽しみを感じていただけたらうれしいです。

手づくりの楽しみ DIY編 vol.2

すてきな一日の始まりには、焼きたてのフレンチトーストを。丸く削り出した木製のお皿に盛ってサーブすれば、心地のよいカフェのよう。子どもたちの歓声も聞こえてきそうです。

【手づくり部とは】
ハンドメイドやDIY好きのスマイルすまい編集部員が集まってできた、手づくり大好き集団。毎号、記事を通して「手づくりの楽しみや、自分で作ったものを使う幸せ」を皆さまにお伝えしていきたいと思います。

今回は、お皿作りに挑戦!

手づくり部 前回に引き続き、体験型DIYショップ「Makers’ Base」にお邪魔して、食器のハンドメイドに挑戦したいと思います。今先生、今回もよろしくお願いします。

今さん よろしくお願いします。前回、カッティングボードを作ってみていかかでしたか?

手づくり部 初めて本格的な機械を使った木工を体験して、手作りの魅力を知りました。自然の木が持っている温かみって、とてもいいですね。手間暇をかけて作る一点物ですから、愛着が湧きます。

今さん そう言っていただけると、うれしいです。カッティングボード作りのワークショップに参加した方の中には、「かわいすぎて使いたくない。飾っておこう」と言う女性もいらっしゃいます。

手づくり部 確かに、ウエルカムボードやオブジェとしてもぴったりですね。今回は、お皿作りに挑戦させていただけると聞きましたが……。

今さん はい。木工旋盤という機械を使って、一枚の板をお皿の形に削り出していきます。ポプラという木を使った直径24センチのお皿を1つと、ウォールナットという木を使った直径20センチと14センチのお皿を1つずつ、計3点製作します。

手づくり部 「削り出す」という響きが本格的ですが、大丈夫かな!?

今さん 最初は、軽くてやや軟らかいポプラを使うので、比較的加工しやすいと思いますよ。

木材カットする様子

手づくり部 木の材質によって加工のしやすさが違うんですね。もう一つのウォールナットとはどのような木材ですか?

今さん 黒っぽい色をしていて、表面につやがあるのが特徴です。割れにくく、家具や楽器などにも使われます。

手づくり部 木によってさまざまな特徴があるのですね。

木工旋盤に初トライ!

今さん では、作業に取り掛かりましょう。まず、お皿の大きさに合わせて、ざっくりと丸く切った板を木工旋盤に取り付けます。木工旋盤は高速で回転するので、そこにバイトと呼ばれる器具を当てることで木を削り出していきます。

手づくり部 陶芸のろくろを横にしたようなものですね。「ザ・機械」という感じですが、初心者でも扱えるものですか?

今さん 最初は音や振動に驚くかもしれませんが、すぐに慣れると思います。ただし、安全のため防護マスクを着けてください。

手づくり部 削りかすがすごいですね!

木工旋盤で削り出す様子

今さん 削りかすにも個性が表れるんですよ。慎重に削ると、細かったり粉末状になったりしますが、大胆に削ると、削りかすも太くなります。

手づくり部 私は、細かい削りかすだらけになってしまいました。

今さん お皿の裏側を削ったら、表と裏を入れ替えて、今度は表側を削り出していきます。深く削るほど、深いお皿になりますよ。たまに回転を止めて、形を確認しながら削り出してください。

手づくり部 はい。

今さん ある程度の形ができたら、回転させながらサンドペーパーを当てることで表面を磨きます。回転が速いので、突き指しないよう気を付けてください。

お皿の形に削り出された木材

手づくり部 はい。できました!

今さん いい感じですね。この要領で、2つ目、3つ目のお皿に挑戦しましょう。ウォールナットを使った少し小さめのお皿です。

手づくり部 はい。なんとなく、こちらの木の方が加工しやすいような。

今さん そうかもしれませんが、慣れというのもあると思いますよ。

手づくり部 そうですね。2回目なので、さっきより大胆に削れるようになってきました。

仕上げは、再び亜麻仁油で

亜麻仁油を塗る様子

今さん 作り終えたら、亜麻仁油を塗ってキレイに仕上げます。

手づくり部 確か、つやを出すほか、木材の保護やそりの防止、耐水性を高める効果もあるんですよね。それにしても、塗る前後ではずいぶん印象が変わりますね。特にウォールナットは、より深みが出てきたように感じます。

今さん 木目の部分が鮮やかで、すてきな模様が浮かび上がりましたね。今回も、いい作品ができましたね!

完成した3作品

手づくり部 ありがとうございます! 曲線のラインや深さが3つとも微妙に異なるので、手づくり感が出たように思います。

今さん そういうのが味になりますね。

手づくり部 あと、ひんやりした手触りの中にも、温かみが感じられるのがうれしいです。

今さん 次回は、スプーンとフォークを製作しましょう。カッティングボードや今回作ったお皿と違い、サイズが小さいので少し苦戦するかもしれませんが、その分、手づくり感が出ると思います。

手づくり部 頑張ります!

取材協力:Makers’ Base

物作りの夢をかなえる大人の秘密基地をコンセプトにした、日本最大規模の会員制工房。木工、金工、陶芸、縫製、テキスタイル、デジタル加工など幅広い分野の機器を100種類以上用意。多数のワークショップもあり、「ウォールナット・メープル材でつくる木製の皿」は6480円(税込み)。

公開日:2017年02月22日

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