煙が極上のスパイス。一斗缶で作るくん製オードブル

煙が極上のスパイス。一斗缶で作るくん製オードブル

スマイルすまい編集部

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手づくりの楽しみ アウトドア編 vol.1

「手づくり部」ではこれまで、設備が整った場所で、講師の指導を仰ぎながら、木工や金継ぎなど数々の手づくり体験をしてきました。今回は趣向を変え、自分たちの力だけで挑戦することに。訪れたのは、手づくり部の「先輩」が所有する山の中にあるセカンドハウス。ここを舞台に、さまざまなアウトドアクッキングやDIYにチャレンジしてきました。自然や仲間の力も借りて、みんなでワイワイ試行錯誤しながらやる共同作業。そんな休日の過ごし方はいかがですか。

【手づくり部とは】
ハンドメイドやDIY好きのスマイルすまい編集部員が集まってできた、手づくり大好き集団。毎号、記事を通して「手づくりの楽しみや、自分で作ったものを使う幸せ」を皆さまにお伝えしていきたいと思います。

「手づくり部」一行、山の中の秘密基地を訪れる

後輩A われわれ「手づくり部」の体験企画も、ついに都会を離れることになりました。

先輩 そうだね。今回はいわばアウトドア合宿! 自然の中で存分に楽しもう。

後輩A とはいえ、すごい山の中に来てしまいました。ここに、いつも先輩が話している秘密基地があるんですか?

山の景色

先輩 そう。「秘密基地」だけに詳細は明かさないが、田舎にあるおじいちゃんの家をイメージしてもらえればいいかな。小さな畑もあれば、目の前には川も流れている。大工道具や調理器具もひと通りそろっているぞ。今回はここを舞台に、皆で力を合わせてさまざまなアウトドア企画に挑戦しようではないか。

後輩A わくわくしますね。

先輩 ただし不安なのは、いつもと違って講師の先生がいないこと。そのため部員で手分けして計画や準備を行ってきたわけだが、最初の企画である「くん製」の担当は、確か……。

後輩A はい、私です。昔からくん製はアウトドアでやりたいことの一つでした。ただ、「手づくり部」ということで、今回は市販のくん製器具に頼らず、一斗缶を使ってくん製器を自作しようと思います。

先輩 さすが「手づくり部」のエース! で、これが道具と材料か。意外とシンプルだね。

くん製器の道具と材料

後輩A そうです。一斗缶は都内のDIYショップにて1000円ほどで購入しました。網やボルト&ナットは100円ショップで手に入れました。

先輩 意外と安いんだ。

後輩A お金をかけずにトコトン楽しむのが今回の私の基本方針ですからね。ではまず、一斗缶の側面に穴を開けてください。

先輩 OK。電動ドリルがあるので助かるが、なければキリやクギを使えばいいね。いずれにしろ、初心者なので細心の注意を払って作業しよう。

一斗缶の側面に穴を開ける様子

後輩A 気を付けてくださいね。穴が開いたら、そこにボルトを差し込み、ナットで留めます。

先輩 なるほど、この部分に網を載せるわけか。スペースを有効利用するため網を2段にすると。

穴にボルトを差し込み、ナットで留めている様子

後輩A そうです。ただし今回、購入した網が少し大きかったので、一斗缶に収まるよう、少し折り曲げてもらいます。

先輩 簡単、簡単。

網を折り曲げている様子

後輩A 最後に、一斗缶の下部に、空気穴をいくつか開ければ完成です。

先輩 えっ、これで完成なの!? ずいぶん簡単だったな。

後輩A そうなんです。驚くほど簡単でしょう。では、早速網の上に食材を並べましょう!

 

スモークウッドを使った温薫に挑戦

先輩 よし。今回、用意した食材は、ウインナー、塩サバ、ベーコン、ミックスナッツと……。

網に食材を置いている様子

後輩A チーズです。普通のプロセスチーズとカマンベールチーズの2種類用意しました。

網にチーズを置いている様子

先輩 このカラフルな紙は何だい?

チーズの上に星形にカットした紙を置いている様子

後輩A チーズに色を付いた紙を乗せ、星形にカットしてみました。どうなるかは後のお楽しみです。

先輩 だいたい想像がつくが楽しみにしておくよ。

後輩A 今回、くん製初体験ということで食材はシンプルにしてみました。慣れてきたら、塩漬けにした豚肉や魚など、本格的なくん製に挑戦しようと思います。

先輩 OK。スーパーで売っている普通の食材が、くん製にすることで味や香りがどう変化するのかを実感してみたい。

後輩A くん製のやり方にも、冷薫(れいくん)、温薫(おんくん)、熱薫(ねっくん)などがあり、いぶす時間や、仕上がり具合、その後の日持ちなどに特徴があるようです。カセットコンロなどの熱源を使ってスモークチップをいぶす「熱薫」が数分から1時間以内で仕上がるのに対して、冷薫は数日間もかけるとか。その分、長期間の保存に耐えられるようです。

先輩 そんなにか。今回は、そのうち何薫になるの?

後輩A 温薫です。温薫では、このようなスモークウッドを使います。木くずに圧力をかけて固めたもので、火を付けたあと炎を吹き消すとその後、数時間にわたって煙が出続けます。

スモークウッドを鍋に入れている様子

先輩 そうなんだ。

後輩A 煙が出た状態になったら、一斗缶の一番下に置いてください。その上に食材を並べた網を2段配置し、軽くフタを置きます。密閉すると酸素がなくなって煙が消えてしまうので注意が必要です。

先輩 了解。それにしてもすごい煙だね! これでは住宅街でなかなかできないわけだ。アウトドアならではの楽しみ方かもしれないな。

食材を置いた網を一斗缶に入れている様子

後輩A 今回は、くん製では定番となるサクラのスモークウッドを使っています。香りが良く、味もしっかり付くらしいです。ホームセンターでは他にも、クルミやナラ、ヒッコリーなど、さまざまな種類のスモークウッドが数100円で販売されていましたよ。

先輩 木の種類による香りの違いを比べてみるのも楽しそうだな。

後輩A 一斗缶で作ったくん製器は、カセットコンロなどの熱源を使った熱薫にも対応できるので、今度試してみましょう。

 

ウイスキーに合う極上のつまみが完成

先輩 かれこれ2時間くらいたったけれど、完成までどれくらいかるんだっけ?

後輩A 2、3時間です。いぶせばいぶすほど香りがよく付き、色も濃くなるはずです。

先輩 そうか。では、そろそろ様子を見てみよう。

後輩A なかなかいいですね。カマンベールチーズも、いい感じに色づいています!

色づいたカマンベールチーズ

先輩 香りもとてもいいよ。ところで、あのチーズはどうなったかな?

後輩A はがしてみました。星形がきれいに浮き上がりました。

星形が浮かび上がったチーズ

先輩 本当だ。日焼けの跡みたい。ちょっとした工夫でオリジナリティーが増すもんだな。よし! 皿に盛り付けよう。

くん製にしたチーズやウインナーを皿に盛り付ける

後輩A なかなか豪華に見えますね。とても、スーパーで買った普通の食品とは思えません。味見をしたところ、チーズもウインナーもくん製特有の風味に加えて、味も濃厚に。驚いたのはナッツで、ロースト独特の味わいにスモーキーな香りが合わさって、とてもリッチなつまみに変身を遂げています。

先輩 これは酒飲みにはたまらないな。天気もいいし、もう我慢できない。幸先のいいスタートを祝して乾杯しようではないか!

後輩A まだ、作業は残っていますよ。でも、まあ、いいか。乾杯!(vol.2につづく)

手づくりくん製(3~4人分)
材料・道具
・お好きなおつまみ 適宜
・スモークウッド  約40g
・くん製器(手づくりの場合は、不燃製の素材で作成すること)

上手に作るコツ
・食材の表面に水分が付いたままいぶすと、酸味が強くなります。水分はキッチンペーパーで拭き、表面を乾燥させてからいぶしましょう
・チーズは熱で溶けてしまう可能性があるため、プロセスタイプを選ぶようにしましょう
・くん製した食材は、冷蔵庫で数時間~一晩寝かせることでくん製の味が馴染み、さらに美味しくなります

公開日:2017年12月08日

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