淡い光の"和紙あんどん"を作る

淡い光の"和紙あんどん"を作る

スマイルすまい編集部

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手づくりの楽しみ オリジナルライト編 vol.2

玄関をほんのり優しく照らすあんどんの「あかり」。透かしの入った質感のある和紙と四面に貼られた色とりどりのちぎり和紙が織りなす光が独特の世界を作り出しています。
手づくりライト教室を訪問中の「手づくり部員」がチャレンジするオリジナルライト作りの第2弾のテーマは、ずばり「和」。今風のモダンなご自宅でも違和感なくなじむ和のあかりです。

【手づくり部とは】
ハンドメイドやDIY好きのスマイルすまい編集部員が集まってできた、手づくり大好き集団。毎号、記事を通して「手づくりの楽しみや、自分で作ったものを使う幸せ」を皆さまにお伝えしていきたいと思います。

あかりひとつで雰囲気が一変

手づくり部 前回に引き続き、手づくりライト教室「PAPERMOON」にお邪魔しています。冬野先生、よろしくお願いします。

冬野さん よろしくお願いします。前回、初めて手づくりライトの製作に挑戦してみての感想はいかがですか?

手づくり部 まず、ライトを自作すること自体が新鮮でした。しかも、自分で言うのも何ですが、思いのほか完成度が高くて驚きました。自分だけのオリジナルという特別感もあり、あかりをともしたときに、何だかいとおしく感じたことも印象的でした。

冬野さん それはよかった。あかりには感情に訴えかけてくる力があります。スイッチを入れた瞬間、涙を流される方もいるほどです。

手づくり部 部屋の雰囲気が一瞬にして変わるというのもドラマチックですよね。

冬野さん さて、前回は洋風のテイストに仕上がったので、今回は和風でいきましょう。和紙を使ったあんどん(行灯)に挑戦してもらいます。

手づくり部 あんどんですか。旅館などで、見掛ける照明ですね。

冬野さん 和室はもちろん、置く場所や使い方次第で一般のご家庭にもマッチしますよ。

手づくり部 どんな「あかり」になるのか、興味が湧いてきました。

配線作業は慎重に

冬野さん 最初に土台から作っていきましょう。12センチ四方で、厚さが1.5センチの板を用意しました。

四方12センチ、厚さ1.5センチの板の土台

手づくり部 いくつか穴が開いていますね。

冬野さん はい。電源コードを通したり、ソケットを固定したりするためのねじ穴です。では、板が安定するよう、裏側の四隅にゴム足を取り付けてください。

手づくり部 はい。

冬野さん 続いて、裏面から電源コードを通し、ドライバーを使ってソケットの端子に配線。それを終えたら、ソケットをねじで板に固定してください。

土台に裏面から電源コードを通している様子

手づくり部 細かい作業なので緊張します。

冬野さん ソケットの固定が終わったら、配線が正しくできているか試してみましょう。スイッチを入れてください。

光るソケット

手づくり部 あっ光った! 電源を入れたら光るのは当たり前なのに、興奮するものですね。

冬野さん 先ほども言いましたが、光には人の感情を揺さぶる不思議な力がありますよね。

和紙を生かしたデザインに挑戦

冬野さん 土台ができたので、あんどんを囲う和紙のデザインに移ります。その前に、土台の大きさに合わせて和紙に折り目を付けてください。

和紙に折り目をつけている様子

手づくり部 けっこう厚手の和紙ですね。

冬野さん はい。薄いとうまく立たないので、きちんと自立するだけの厚みが必要です。普段は「裏打ち」といって、2枚の和紙をのりで重ねたものを使用しています。

手づくり部 ひと手間がかかっているのですね。

冬野さん 折り目をつけたら、再び広げて柄を描いていきます。動植物などの具体的な絵や幾何学模様にしてもいいのですが、今回、和紙の切れ端をたくさん用意しましたので、これを手でちぎり、散りばめるように貼っていきましょう。

手づくり部 色とりどりですね。厚みや手触りも千差万別です。

冬野さん あかりと和紙って相性抜群。和紙が光を拡散し、とてもいい雰囲気になります。はさみではなく、手でちぎることで、やわらかさも出ますし。

手づくり部 センスが問われそうですし、バランスも考えないといけないので難しそう。

色とりどりの和紙の切れ端

冬野さん ちぎり方や貼り方にも性格が出ますよ。女性は割と大胆です。

手づくり部 そうですか。では、私も大胆に……。

手づくり部 どうですか? 深く考えず、ちぎって貼っただけですが。

カラフルな和紙をちぎって貼った和紙

冬野さん なかなかいいと思いますよ。ここまで来たらほぼ完成。最後は、先ほどの折り目に合わせて土台に両面テープで貼り付けて終了です。

折り目に合わせて土台に両面テープで貼り付けている様子

手づくり部 初めに思っていたより手軽な作業で、楽しみながらできました。

冬野さん では、スイッチを入れてみましょう。

光るあんどん

手づくり部 うわーっ、きれい。光が当たると表情が一変していい雰囲気ですね。

冬野さん 和紙の良さがよく出ていると思います。和紙は世界に誇れる日本の伝統工芸であり文化遺産。和紙を通したあかりは柔らかみがあり、心を落ち着かせてくれます。

手づくり部 本当にその通りですね。自分で作ったあかりで実感できました。

冬野さん 次回は、少し趣向を変えて、子どもたちにも大好評の動くライト作りに挑戦してみましょう。

手づくり部 何だか面白そう。楽しみです。

※作品で使用しているライトは、安全性を考慮し、低ワットのものを使用しています。電球などの照明器具をご利用になる際は取扱い説明書に書いてある使用方法を必ず守り、火災に注意してください。
※シェードが熱くなり危険ですので高ワットの電球を使用したり、長時間照明を点けたままにしたりしないようご注意ください。

あかりのアトリエ「PAPERMOON」​

取材協力:PAPERMOON​

“あかりの作家”冬野朋子さんが主宰する、あかりのアトリエ。手づくりライト教室の他、ライトセラピーや、あかりに関するセミナー・イベントも実施。手づくりライト教室では、基礎クラス、応用クラスの他、2時間の体験レッスンもあり。

公開日:2017年06月01日

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