団信の保障額は、住宅ローン債務といつもセットです。

スマイルすまい編集部

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教えて! Mr.団信 第4話

マイホームが欲しいと思ったら、多くの人が住宅ローンを組むことを考えます。
けれども多額のローンを組むことで、「きちんと返済できるだろうか」「10年、20年先なんて想像もつかないな」といった不安を抱えるかもしれません。
そんな不安を安心に変えてくれるのが「団体信用生命保険」=「団信」です。
団信は、マイホームや家族を守ってくれるとても頼りになる、縁の下の力持ちのような存在。その割には、あまり身近に感じる方は少ないようです。

実は「住宅ローンを選ぶときには、団信の内容もよく知っていた方が何かといいらしい」といううわさを聞いた新婚のカズさんとミキさん夫妻が、団信のエキスパート・Mr.団信に素朴な疑問をぶつけます。

皆さんも一緒に、団信に詳しくなって、ハッピーな住まい探しをしていきましょう!

団信の保障額は、住宅ローン債務といつもセットです。

割安な保険料で住宅ローンの返済に保障が付くなんて、団信ってすごいよね。できれば住宅ローンは抜きにして、保険単独で加入したいくらいだけど、ダメなのかな?

いやいや、ミキさん。それはできない相談なんだよ。

あくまでも、住宅ローンとセットだから加入できるのが団信ってことですよね?

そういうことだ。同じ住宅ローンで、重複して団信に加入することもできないんだよ。これは自動車保険も一緒だね。同じ車で任意保険に重複して加入したとしても、事故の際に支払われる保険金は一つだけだよ。

そもそも住宅ローンって、複数の金融機関に申し込むことはできても、最終的にはいずれか一つのローンしか組めないんですよね。

そうだね。だから団信の契約者となる金融機関もどこか1社になるわけだ。

ちなみに団信の契約者となる金融機関って、どんな銀行があるんだろう。

簡単に紹介すると、代表的なところでは、メガバンクと呼ばれる大手都市銀行。地方銀行の場合は各銀行ごとの制度もあるけど、全国地方銀行協会(地銀協)や第二地方銀行協会(第二地銀協)が取りまとめて対応しているという銀行グループの制度もある。銀行以外にはJAバンクや信用金庫、信用金庫グループの信金中金、中央労働金庫(労金)。それからフラット35を提供する住宅金融支援機構といったところだね。異色なところでは全国保証株式会社(以下、全国保証)というところもある。

全国保証って、あまり聞き慣れないけど、どんなところなんですか?

ローンの信用保証業務に特化した会社だね。
銀行のようにお金を貸す「信用供与機関」が団信の契約者になるというのは、今までの説明でわかってもらえたと思うけど、お金を貸すのではなく保証する「信用保証機関」が団信の契約者になることもできるんだ。
もしも加入者のローン返済が滞ったら、代位弁済といって、お金を貸した信用供与機関から保証会社に債権が移転するという仕組みなんだ。決して借金が消えるわけではないから誤解しないように。

それだったら、2つの団信に入れるんじゃない?

それはないんだ。住宅ローンごとに団信の契約者が金融機関であったり、保証会社であったりするだけで、両方に入ることはできないようになっている。

そうなんですね。団信っていろいろと考えられてる仕組みなんだなあ。

ところで、住宅ローンって、どんどん返済していくでしょ。つまり債務が少なくなるわけだから、それにつれて団信の保障額も少なくなるのよね?

その通り! 団信の保障額も住宅ローンの債務残高と一緒に変わっていくんだよ。

例えば、3000万円の住宅ローンを組んだばかりのときは、団信の保障額も3000万円だけど、返済が進んで、残高が2500万円に減れば保障額も2500万円になるってことよね。

そうなんだよ! 時々勘違いされるんだけど、当初組んだ住宅ローンの金額が、団信の保障額としてずっと続くわけじゃない点は、よく理解しておくべきだよね。

住宅ローンの返済が進むのはうれしいけど、その分、保障が少なくなるのは心もとない気もするね。

金利の負担がもったいないからといって住宅ローンを繰り上げ返済すると、返済した分、団信の保障も減るってことよね。仮に、全額繰り上げ返済したら、保障もゼロになるってことでしょ。それで問題ないかどうか、しっかり検討する必要があるかもね。

例えば、退職金なんかで多少無理して全額繰り上げ返済したすぐ後に、万が一のことが起こったとしても、すでにローン返済への保障は受けられないし、繰り上げ返済したお金が戻るわけでもない。保障すべきお金をあいまいにしたままだと、すごく後悔するかもしれないな。

そんなの、困るわ!

繰り上げ返済、一つを取っても、トータルで見て判断するのが住宅ローンでは大切だよ。まとまったお金ができたから住宅ローンを繰り上げ返済して、そのローンを支払っていた金額で、資産運用をしてお金を増やした方がトクだと考えることもできるし、繰り上げ返済することで住宅ローン控除が受けられなくなるようだったら、見送った方がトクだと考えられるケースもあるかもしれないね。

いろんな側面を見て判断するには、焦ってすぐに結論を出そうとしないことだね。

ついつい、目の前のことに注意が行きがちになっちゃうけど……。

住宅ローンに限らず、お金全般に言えるね。一面だけで判断しないためにも、常日頃からお金を用途で区分けするなど、自分たちなりに家計を管理する習慣を付けておくと役立つはずだよ。

未来の家族のためにも、団信をきっかけに家計管理力を高めなくちゃね!

登場人物の詳しいプロフィール

監修:小川雄一郎

カーディフ生命保険株式会社 業務サービス部長
1990年大学卒業後、保険会社でのキャリアをスタート。2006年、団体信用生命保険の管理部門の責任者としてカーディフ生命に入社し、現在に至る。団信に携わって16年、団信を語らせたら社内でも彼の右に出るものはいないといわれている。Mr.団信のモデル。

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